鹿野道彦農水相は2011年6月26日、太陽光発電の推進をテーマに横浜市内で開かれたシンポジウムで、全国に40万ヘクタールあるとされる休耕地のうち「30万ヘクタールぐらいは(耕地として)活用できないので、(太陽光パネルの設置に)利用していけば良い」と述べ、太陽光発電の休耕地活用に前向きな姿勢を示したということです。
これはソフトバンクの孫社長の計画である「電田プロジェクト」に沿った意見でしょう。
「電田プロジェクト」というのは全国にある休耕田や耕作放棄地などの2割に太陽光発電装置を設置すれば原発50基分の発電ができるというものです。
一般的に、原発1基分の発電量に匹敵させるためには、太陽光パネルを山手線で囲まれた地域全体に並べなくてはいけないと言われています。
これを聞いたときにはその程度だったらすぐにでもできそうと思ったのですが、どうやらいろいろと難しいようです。
技術的、コスト的以前にいろいろあるようで・・・。
元に戻りまして、日本にある原発の数はだいたい50基です。
全国に40万ヘクタールの休耕田があるそうですからその2割に太陽電池を設置すると、その面積は8万ヘクタールになります。
いまいちピンときません。
8万ヘクタールは800平方キロメートルなので一辺約28kmの正方形の面積になります。
かなりの広さです。
これが全国に少しずつばらまかれる形になります。
不可能ではないように思えます。
すぐに始めればいいのにと思うのですがそうもいかないようです。
やはり賛否両論ありまして、賛成派は、これを機に放射能という恐ろしいものに決別しなくてはならない、新しいことに取り組むには、財界や政界から抵抗があるだろうが乗り越えるべきというものがほとんどです。
一方反対派は、国力が低下しているときに取り組むとますます国力低下につながるとか、コストがかかりすぎるというものでした。
私はもちろん賛成派です。
日本や世界がつぶれるかもしれないときにコストとか言ってられません。
いや、当然コストも大切です。
しかし原発に組み込まれていないコストや、政治と電力会社が築きあげた既得権益も含めると、原発も太陽光発電と遜色ないコストになってしまうはずです。
だったらこの際思い切ってどう?
って思うわけです。
反対派はできない理由を並べますが、賛成派は建設的な意見を出していきます。
これはどの世界でも同じです。
人は安定を求めますからどうしても新しい制度や仕組みに反対したくなります。
でもこのままではいけないと多くの人が思い始めていますから、ぜひ自然エネルギー利用の取り組みを進めていってほしいものです。
そのためには
1.発送電分離
2.スマートグリッドの普及
3.東電の上場廃止
が不可欠でしょう。
さてどうなることやら。