恐竜再生よりも現実的なのがマンモスの再生です。
今からかなり前に、ツンドラ地帯の永久凍土の中から氷漬けのマンモスが発見されました。
もちろん死んでいます。
当時は保存設備もなく、あまりマンモスにも関心がなかったことで軽く扱われてしまいました。
かなり昔の話では、肉片を犬にやったら喜んで食べたとの記述があります。
それが現在では、映画「ジュラッシックパーク」の影響もあってか、マンモスを再生しようというプロジェクトが立ち上がるまでになりました。
日本のチームもマンモス発見に取り組んでいます。
数年前マンモスらしき動物の氷漬けが発見され、話題になりましたが違ったようです。
マンモス再生には、どんなマンモスでもいいというわけではありません。
成熟した雄のマンモスの精子が必要なのです。
以前に恐竜再生についてお話ししましたが、まだまだ技術的に不十分です。
そこでもっと現実的な方法として、雄のマンモスの精子を、メスのゾウの卵子に受精させる人工授精の方法が考えられたのです。
これだとかなり現実的です。
ゾウとマンモスとでは種も近そうですし。
アジアゾウやアフリカゾウなど、ゾウにもいろいろ種類がありますが、そこにはこだわらなくていいようです。
確かにマンモスとゾウほどの違いはないからでしょう。
【アジアゾウ】
【アフリカゾウ】
ライオンとヒョウを掛け合わせたレオポンとか、○○と△△を掛け合わせた□□とか・・・(いろいろありますが忘れました。どちらがお父さんかお母さんかによって名前も変わるようです。)
【レオポン】
【ライガー】
ただ、この場合、生殖能力はほとんどなく、一世代で終わってしまうそうです。
さてマンモスの場合ですが・・・
マンモスとゾウをかけあわせる場合、どちらが母親でも父親でもよいのですが、卵子よりも精子の方が保存されやすいので、父親はマンモスに なるでしょう。
冷凍マンモスから精子を発見できる確率の方が圧倒的に高いのです。
仮にマンモスの精子が発見されたとしましょう。
解凍して活性化させた後、メスゾウの卵子と人工授精させます。
あとは生まれるのを待つだけです。
メスゾウから生まれてくるのはマンモスとゾウの合いの子です。
それぞれ半分ずつの遺伝子を持っています。
子供はマンモスのように立て髭が少しあるかもしれません。
でもひょっとしたら見た目はゾウと変わらないかもしれません。
この段階では「2分の1マンモス」なので、もっとマンモスの割合を増やさないといけません。
また冷凍マンモスの精子を使った人工授精です。
ということは、産まれてくる子供はメスでなければなりません。
子供が大きくなり大人になってマンモスの精子で受精させると、産まれてくる子供は「4分の3マンモス」です。
さらに人工授精させて・・・と繰り返していくと、「99,9999・・・・%マンモス」が生まれることになるのです。
7代目で「128分の127マンモス」になります。倫理的にも、技術的にもまだ問題はありそうですが。
噂では、愛知万博で復活させたマンモスを披露する予定だったらしいのですが、良好なマンモスがなかなか見つからず、なんとか冷凍マンモスの展示に間に合ったようです。
これから技術が向上していけば、絶滅してしまった生物を復活させることができそうです。
その期待を持って、日本産のトキも冷凍保存されています。
しかしまだまだ絶滅した生物の復活は難しいようです。
(2005年4月7日に書いた懐かしい記事を見つけたのでアップしました)