太陽電池に取り憑かれてしまった私は、なんとしてでも、豆電球と模型用モーターを回したいと思い、雑誌「子供の科学」に出ていた太陽電池の広告を、穴があくほど眺める日々が続きました。
雑誌の記事の中で、子供たちの発明品を紹介するコーナーがあったのですが、いつものように見ていると、採用になったときの景品が、いつもの景品から、ソーラー充電器に変わっているではありませんか!
見るからに大きくて、モーターも勢いよく回りそうです。
最近よく見るおもちゃのようなソーラー充電器ではなく、しっかりとした筐体に単結晶セルが並べられて、まるで宝石箱のようです。
そして外部接続用のDCジャックがついているのです。
きっと私の思いが雑誌編集者に伝わって、景品を変えてくれたに違いないと思いました。
(純粋な子供でしたから。)
そうなれば、早速発明して応募しなければなりません。
応募すればきっと採用してくれるでしょう。
私の思いが雑誌編集者に伝わって、景品を変えてくれたのですから。
(そう思ってましたから。)
むりやり発明しなければならないのです。
しんどいです。
結局、懐中電灯に関する発明を考えて応募しました。
今考えると全く無意味な発明です。
ここで発表するのも恥ずかしいので、発表しません。
それから毎月雑誌のチェックです。
いつまでたっても掲載されません。
4ヶ月たって諦めました。
今思えば、これが私の発明を公にした最初だったのです。
しかし現在に至るまで、あまりぱっとしませんねえ。
それは置いといて、やはり太陽電池は買うしかなさそうです。