回生エネルギー回収がされることでエネルギー利用効率は良くなります。
回生エネルギー装置の有無がよくわかる写真を見つけました。
【トヨタ レーシングHP】
トヨタが参戦するハイブリッドエンジンを積んだ車です。
前後輪ともにカーボン製のディスクブレーキです。
前輪は普通に摩擦のみで減速させます。
後輪は回生エネルギー回収システムを利用しています。
一目瞭然ですね!
前輪は摩擦熱で発熱し、赤く光っています。
これは運動エネルギーが熱に変えられて捨てられているのです。
後輪では、運動エネルギーはモーター(発電機にもなる)によって電気に変えられ、バッテリーに蓄えられます。
この場合、減速エネルギーは電気に変えられるので、熱となって大気に放出されるエネルギーは劇的に少なくなっています。
したがって発熱も少なく、ディスクは光っていません。
そしてコーナリングを抜けた後の加速時にモーターへ電気を供給します。
ここでは電気を溜めるのに、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などは使わず、電気二重層キャパシタを使っています。
【小型電気二重層キャパシタ】
エネルギー密度が低い代わりにロスが少なく大電流の充放電をおこなうことができるので、レースにはぴったりです。
本来は前輪後輪、すべてに回生エネルギー装置をつければいいのでしょうが、このレースでは規則で後輪のみと決まっているようです。
こうやって、レースで培われた最新技術が、一般市販車に利用されていくのです。
電気二重層キャパシタとは化学変化を伴わない充電池です。
化学的な変化を利用する電池容量はAhとかmAhとかで表示されます。
8Ahと書かれていたら、このバッテリーは8Aの電流を1時間流すことができますよ、ということです。
正確には違いますが、意味合いとしてはそういう意味です。
しかし電気二重層キャパシタの場合は異なる表示がされています。
初めて見る人はさっぱり訳がわからないと思います。
F(ファラド)で表されます。
???
容量は2Fですよ、といわれても、どういうこと?
と、なります。
これはイオン、電荷が関わっているためこのような表現になるのです。
容量の計算にはクーロンという単位が必要になってきます。
そして積分も・・・。
コンデンサの容量計算で近似ができるらしいですが、同じではないようです。
難しいものなんですね。
さらに充電にも本来はかなり気を遣う必要もあるようです。
難しいことはさておいて、とりあえず2.5V1F位の電気二重層キャパシタ(数百円ほど)を購入して、ニッケル充電池の代わりに遊んでみると容量と電圧の関係など、何となくわかると思います。
近頃では電気二重層キャパシタの性能も良くなり、高価なガーデンソーラーライトにも使われることもあります。
もっと安価に高容量になってくれることを期待しています。
余談ですが、最近の電気二重層キャパシタはどれくらい進化しているのか調べていたところ、おもしろい記事を見つけたのでご紹介します。
ちょっとこういう分野に興味のある人だったら飛びつく内容です。
私も飛びつきました。
そしていろいろツッコミどころ満載なことに気づきます。
そして・・・。
なかなかおもしろかったので興味がありましたらどうぞ。
次回、回生エネルギー式電動アシスト自転車